なおぼうけん

日々を探検したり、掘り下げていきます。

焦げ・夏休み前・行間

2020/08/03

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焦げ(Burnt)

I hate mondayというブランドの靴下があって、気に入って履いている。通気性が良くて、今日日の表現のようにストレートな所も良い。 フィットしているものを身に着けたい。

天井を見上げながらいつ体を起こそうか悩んでいるうちに時間は過ぎていく。それも許せるようになってくると、調子が良くなる。

パンにつけるジャムがないから買いに出掛けた。ついでにお昼のお弁当も。そうだ、シャンプーがなかったんだった。もう2日買い忘れている。 外に出ると、白飛びした夏の昼間の一部になった。

「ごめんねえ、焦がしちゃったからおまけしておくからね」

おばちゃんがそう言って、野菜コロッケを10円まけてくれた。

夏休み前(Before summer vacation)

梅雨が明けるとすぐに夏休みだ。この期間は何をするのも特別な気がして、そして余裕がある気がして、呆けているような自分もなんか、いいような気がして。過たずにいかない時間。

一瞬でも気が抜けないぐらい、気の抜けたこの時間が愛おしい。

思えば20代のうちに行った大学の時も、この時期はテストが終わって開放感に満ち溢れていた。図書館と距離を置き始め、しばらくマクドナルドにも行かない。 何をしようかと考えながら煙草の煙を吐き出しては、特別なことをするでもなく部活に行った。一度伸びた草を刈ったあとの、青々とした匂いがそこかしこからする季節。

秋にならないかなと思うのは、いい服を着ているのに汗をかいてしまう時だけ。

夏休み前の気分でいられるのも人生でそう多くはない。立場によってはあと20回思えたらいいのかもしれない。

あの夏はもう返ってこないけれど、不思議とそれはそれでいいと思えた。

食べ終わったコロッケのパックとお弁当を袋に仕舞い込んで、水を飲んだ。

行間(Short break)

ふと小学生の頃、行間という時間があることを思い出した。授業の間が5分くらいだったような記憶があるけれど、なぜか2時間目の授業が終わったあとは、20分くらい時間があいていたのだ。今思えば先生にはそれぐらいの休憩や、準備時間が必要だっただろう。

小学生は空き時間の使い方が天才的で、凄まじい行動力を発揮するものだ。

僕は体力がなかったけれど、勇気を持ってドッジボールに参加することがあった。みんなの力や俊敏さが増してくると、いつしか参加しなくなって、校庭に出はするけれどのぼり棒の周りを歩いたり、木陰の木を眺めていたり、土いじりをしている友達の横で話したりすることが増えた。

校庭に出る前、教室で絵を描いている同級生がいて、本を読んでいる人もいたような気がする。その時はその面白さに気づいていなかった。

気がつくと何かを探していたり、誰かと話をしていたことだけは覚えている。それが天気や気温で少しずつ変わって、そして年を重ねるごとに高級なものへと変化していったことだけ覚えている。

すでにその頃から何か得意な方法をみんな持っていたのだ。

僕たちは大人になった。盆に帰っても会うのは高校時代からの友達だけで、いつの間にか会うことがなくなったあの頃の友達は、今も友達なのだろうか。 間を埋めるには経った時間が長過ぎて、もう溝のように深くなってしまっているのだろうか。