なおぼうけん

日々を探検したり、掘り下げていきます。

2020/06/09 美術館・イヤホン・サンドイッチ

今日何があった?

美術館:思わぬ出来事が発生し急遽休みになったため、美術館に行った。家から歩いて行ける距離に東京都現代美術館がある。日差しが夏のそれを感じさせる。蒸れるのを我慢しつつ、マスクをしたままゆっくり歩いて行く。公園に向かうにつれ現れる、ジョギングをする女性、元気に遊ぶ子どもたち、猛スピードで駆け抜ける子育て用自転車。本当に疫病騒ぎが発生しているのだろうかと思うかのように、いつも通りの平和な木場公園だ。ふと途中にある庭園が空いているのを見つけ、立ち寄る。園内にある500ほどの植物全ての開花状況などがまとめられている張り紙を見つけ、徹底した管理ぶりに驚く。視界に短縮営業している園内カフェの従業員が雑談している様子が入ってくる。なぜかそれが、久しぶりに休日を過ごしているような気分にさせた。雑談の風景すらここ数ヶ月目にすることが少なかったからかもしれない。カフェを通り抜け、美術館へ向かう。途中、橋へと向かう階段の日陰になっているところで女子高生二人組がこそこそ話をしている。映画のワンシーンみたいだ。美術館に着くと、入り口に銃のような持ち方で体温測定器を持つスタッフが待ち構えていた。妙な物々しさを感じさせる。入ってすぐIphoneを拾った。こういう場所にくるとゲームのダンジョンを攻略している時の気持ちで館内を歩いてしまう。Iphoneをスタッフに渡し、僕は探索を始めた。館内の静けさに緊張感を感じていた。

イヤホン:家にいる時間が長いため、家で音楽を聴いている時間も長い。だから外に出る時、音楽を聴かなくなった。意外といろんな音がして、車通りを感じない時は気持ちがいい。公園は静かだと感じるけれど、美術館のような静寂とは違って心地よい。いろんな周波数や、リズムを聞き取っているのだろう。外に出る時にイヤホンをするのが当たり前になったのはいつからだろう。家でも一人なのに、外でもあえて一人の世界を作り出そうとするのはなんでだろう。本当に聴きたいと思った曲を聴くためにイヤホンをしているだろうか。白いフックが耳から出ている人をみながらそんなことを考え、そういえば僕もあれ使ってみたいな、とたわいも無いことを思った。

サンドイッチ:お店でサンドイッチを食べれば自分で作る時の参考になるだろうと思った。近所に入ってみたいけどお洒落すぎて敷居が高いと思っていた店がある。思い立った勢いで入ってみることにした。店内はお洒落だった。お洒落な女性がアイスティー的ドリンクを飲み、お洒落な男性が観葉植物に水をあげていた。上の方に目をやると、瓶が吊るされていて、中にチランジアが入っている。横にはつた性の植物。そうしているうちに霧吹きを持った女性が現れ、言われるがままに手を消毒する。席に座り、野菜サンドとコーヒーを注文。すると緑色のワンピースを着た素敵な方が来店した。目を奪われるという体験は久しぶりだった。いつもなら綺麗な顔立ちにそうされるのだが、今日に限っては雰囲気だった。オーラが素敵だった。と思慮を巡らせているうちにサンドイッチがきた。置かれて目を引く、すごい量の野菜。パンは・・・これはなんだ、オーガニックなパン。とりあえず手に取る。この手触りはもそもそタイプだ。口にする。もそもそタイプだ。でも野菜が多い分ちょうどいい。なるほど具とパンとの組み合わせは気にしたことがなかった。気にするつもりがなかったからだ。安い6枚切り以外買うつもりがなかった。こうして食べてみると買ってみようかなと思う気持ちにもなる。食べ終わってしばらくコーヒーを飲んだりしている内に、気付いたら緑色のワンピースの方はいなくなっていた。ラストオーダーで勧められるがままにレモンサワーを頼んだ。飲んで、帰路に着く。家に帰りながら、緑色をたくさんみたなと振り返っていた。