なおぼうけん

日々を探検したり、掘り下げていきます。

2020/06/26 ダージリン・KEEP OUT・東山堂

今日何があった?

ダージリン:週の半ばから生活リズムを乱しはじめて、金曜日はもう次の日が休みだからという理由でだらだらと過ごす。「やるべきこと」という言葉も金曜日は非常に苦痛に感じる、そんなリズムパターンが生まれつつある。トーストを食べながら朝のメールチェックを行い、ソースコードを解析してはデバッグを繰り返す。お昼になったら少し特別に、お刺身定食を食べたいと思い近所の隠れ家定食屋に行く。家に戻り、明日は断水があると書いてある張り紙、ポストにはAmazonで買った本。仲夏のじとっとした湿気。熱を帯びた体。エアコンが効いている部屋でなかったら、熱いお茶など飲んではいられない。ティーパックを落とし、色がつくのを待つ。紅茶の淹れ方を知っているような、知らないような、いつも釣竿のように手を動かし、紅茶のような色になるまでそれを繰り返す。淹れ方の通り、お茶の嗜みがあるわけではないけれど、朝はアールグレイ、午後リラックスするためにはダージリンと飲み分けるぐらいの好みは持っていた。午後、何しようかなあと、やるべきことはあるのに考える。茶葉の香りが鼻を突き抜けた。

KEEP OUT:1人でいるとき、潜るときに頭をぶつけることは少ない。それぐらい前方は見ているからだ。定食屋の下り階段から外に出て、頭を押さえながら正確でもなければパターニングする必要もない思慮を巡らせていた。ぶつける前に、微かに黄色と黒のボーダーが目に入ったな、と今になってみれば思う。そういえば小さい頃はよく頭をぶつけていた、らしい。親父も鉄拳制裁タイプの人だった。父は余計に気にしていたらしいが、特に影響を受けるでもなく大学には入ることができた。当時、英語が得意だった。得意という意味を、テストの点ではなく自ら進んで勉強できるからと自負していて、高校生ながら良いこと言ってるなと改めて思う。僕はただ、書いてあることの意味が知りたかった。小さい頃からテレビがあって、いろんなCMや広告を見ていた。「センセーショナル」というカタカナ語の意味はわからないけど、ニュアンスは分かっていて、でもよくわからない、そんな感覚が嫌だった。世界まる見えを見ていて、立ち入り禁止のシールが出てきて、その後英熟語というものがあると知った。aやtheの意味は今だからこそ完全に理解していると言い切れないが、当時理解したとき、嬉しかった。世界が広がったような、狭まったようなそんな感覚がした。

東山堂:焼けつくような日差しの中、排気ガスの匂いが鼻を突く四号線のそばを自転車で走っていた、中学2年生の頃。アップダウンのある道を駆けて行く。ラブホテルの脇を通り過ぎた先に東山堂という本屋があった。そのラブホテルは音楽の先生が使っていたという噂が流れていて、通るたびにそれを思い出していた。本当かどうかもわからないし、本当でもいい話だ。本屋さんにつくと、CDコーナーが見えるところに自転車置き場があり、そこに自転車を置いた。一度ここで盗まれており、念入りに鍵をかける。店に入ると、右手にCDコーナーがあり、左手に雑誌、奥に教材や様々な教養書、小説などがある。3時間はそこで過ごしたものだ。いろんなCDの視聴、雑誌の立ち読み。お小遣いで何を買うかを悩む。グラビアアイドルがいろんなポーズをとっている雑誌を初めて買ったのもその店だ。あの時結局買っていたのはそういうものだったけれど、PC関連の書籍を読んだり、受験向けの参考書を手に取ってみたり、そういう本との出会いを楽しめていたことは本当によかったと思う。