なおぼうけん

日々を探検したり、掘り下げていきます。

ばらの花・向日葵・木工用ボンド

2020/07/16

ばらの花(Quruli

あまりに散らかっていると、脇目も振らずに作業ができない。 Word、Excel、メモ帳、ノート。色んなところに遮二無二書いたものをまとめていた。片付ける糸口が見つかるまで、作業が捗らない。

掃除中に手にとった本をつい読んでしまう、あの感じ。徐に音楽を再生する。どのプレイリストにしようかと、余計に迷う。

日も高くなってきた。ちょっとしか進まないことにやきもきしていると、Wifiの調子が悪く、検索のレスポンスが悪くなる。

ああ腹が立ってくる。

ただでさえつまづいている中、想定外のつまづきがあると苛立つ。あるところまで来ると、途方もない気持ちになる。

すると、くるりのばらの花が聞こえてきた。そういえば今日は雨が降っていないな。

あと15分だけ整理したらご飯を買いに行こう。そう思って画面に向かい、エウレカを信じてメモと睨めっこを始めた。

向日葵(Sunflower)

雲がまばらにあるけれど、青空が少しだけ顔を覗かせている。お昼ご飯はなににしよう。 明日は金曜日だと思うと、なぜかお昼はなんでもいいやという投げやりなという気持ちになる。

そうか明日は金曜日か、明日の午後は今日以上に集中できない気がする。

部屋でおにぎりを食べながら入院中の友達のお昼ご飯の写真を見た。 塩焼きそばで、僕が入院していた20年も前にこんなものはなかったなあと思い、スマホを置いた。

ご飯を食べた後、紅茶を飲みながら作業を始めた。 作業に没頭して時間があっという間に過ぎれば良かったけれど、そういうこともなく、長い道をただただ歩いた。 17:55、ようやく資料が出来たのでそこで仕事を中断。花屋に向かった。

大学の課題に花がいるのだ。

しばらく外を歩いていると、気分が和らいだ。湿気もそこまできつくない、家に帰る人もどこか明るいそんな街を歩くのは、良い気分転換になった。

「大きさによって少し値段が変わりますが、どれにしますか?」と聞かれ、ふと目があった、こちらを向いている花を選んだ。 少し高い位置にある向日葵の花。

家に戻り、少しだけ頭を垂れた向日葵を水に挿した。

木工用ボンド(Wood glue)

仕事を終えるとすぐに、向日葵の花びらを摘んだ。はさみで形を整え、ボンドで画用紙に貼り付ける。 そういう課題が大学から出ているのだ。

ボンドを人差し指で塗ると花びらを貼り付けにくいから薬指で塗る。 弓道をやっていた頃の道具準備の癖がそのまま出たのに気づくと、体はいろんなことを覚えているものだと感心する。

試行錯誤をしているうちに、待望の没頭タイムが現れた。

そう気付いたのは後になってからだけれど、この感覚が午前中欲しかったものだ。

薄くボンドを塗って、花びらをのせる。徐々に乾いてくると、白かった表面が透明になり、鮮やかな色が浮かび上がってくる。

課題を作り終えると、あたりは花びらの破片や紙のごみで散らかっていた。

ぐしゃぐしゃにしてゴミ箱に捨てた。この感覚で午前中も片付けたかったものだ。