今日何があった？

催促（Reminder）

野球が始まる15分前になったらスマホに通知が来る。何となく今日行こうと思ってカレンダーに入れておいた、「味噌ラーメン」という予定が、15分前に通知された。きっとこの前この時間に味噌ラーメンが食べたくなったんだろうなと、少し前の自分を思う。

予定にすると催促されるのが常だ。平日はそれでうまくいくことが多いけれど、休日はそうはいかない。明日はお寿司を食べようが叶っても、来週お寿司を食べようが叶うことは滅多にない。誰かと一緒に予定しない限り難しい。

カレンダーを眺めながら振り返っていた。週末に書き溜めたTODOは、先週やり残した日記だ。

ある意味、これがあるうちは死んでも死に切れないのかもしれない。

精密検査で入院が決まった友達が、1週間も一体何を検査するんだと怯えていた。言われてみればそうかもしれない。

「30にもなるとそういう話も出てくるか」と別の友達が言った。それもそうかもしれない。

ある日を境にいろんな状況が変わるという体験は、地震災害の他には進路選択という自分の選択によってしかしたことがない。いつか大きな病気が見つかって、あとわずかですとお医者さんから言われる日が来るのかもしれない。　

かもしれないを抜きに健康の話はできない。のかもしれない。

いつもならこの時期になると「今年はいつプールに行くか」で揉める。それも男同士で。何をやっているんだと思わなくもない、20代の自分。

プールに行きたいというよりかは、プールが終わった後の脱力感が好きだ。冷えた体、濡れた髪、白飛びした外の景色。虫の声が聞こえて、肌で感じる感想だけを口にする。やがて陽が沈む。

来年こそは彼女と行きたい、そう話しながら酒を飲むのも定番になってきて、この話はもうこれで最後にしようといつも言っている。この分だと、彼女と行っても似たような話をしそうだ。

それはそれでいいのかもしれない。